彼らの音楽はいつか、Dillinger Escape Planら先人たちを超え、シーンを代表し、象徴する存在となることを確信させるような圧倒的なパフォーマンスだった。



Protest the HeroLIVE02

現在の音楽ジャンルは多様化を極め、あるバンドを1つのジャンルという枠に当てはめることは非常に困難になっている。'07年Punk Springにて初来日を果たした彼らProtest the Heroはまさにそんなジャンル上の混沌としたクロスオーヴァーが生み出した、申し子的存在であろう。
そのサウンドは変拍子多用のカオティックハードコアの体を取りながら、根底に力強くメロディーが生きる。とんでもなくコアなサウンドでありながら、十分に一般受けする要素を多分に含んでいる。とにかく異色のバンドだ。

今回の来日は、パンクバンドに囲まれた前回とは異なり、よりファン層が重なってくるであろう、現代のメタルを代表するバンドBullet For My Vallentineのサポートとしての物であった。当日のZeppを埋め尽くした熱気のうち8割はおそらくBullet For My Valentineに起因する物であったことは疑いようあるまい。そんな中、ある種のアウェーにおいて彼らのライヴは幕を開けた。

Protest the HeroLIVE01

一曲目は最新アルバム「Fortress」のリードトラック「Bloodmeat」だ。いきなり変拍子全開のスピードナンバーで元来のファンはもちろん、BFMVファンの度肝を抜いた。メインリフの変拍子を完全に理解している人間はかなり少数で、ヘドバンしあぐねている観客が多数を占めるが、そんなことはお構い無しに、曲は激しく展開してゆく。

Protest the HeroLIVE03

サウンドはドラムの手数の多さと、ギターの高音が際立つスタジオ版と異なり、かなり低音よりのサウンドであった。
その後のライブは2ndからの選曲を中心に緩急織り交ぜた曲が繰り広げられる。やはり演奏力は確かな物だ。会場を取り巻く空気は、BFMVのライヴに現れたこの「異物」に対し熱狂的とは行かないまでも相当な歓迎を持って迎え入れられているようだ。もっとも変拍子パート含め乗りまくっている人は少数であったが(彼らの音楽を聞き込まずに乗ることは実際不可能に近い)。

Protest the HeroLIVE04

ステージはあまりにも短かった。一曲一曲がそれだけで他のバンドの三曲分くらいの展開を見せるとしても、ファンとしてはもっと見たくなるのが心情である。疾走曲「Goddess Bound」を終え、彼らがステージを去っていく姿には、早く単独来日を果たして欲しいという願望をただぶつけるのみだった。
実際多くの人が、ここでProtest The Heroの音楽に触れることで彼らに興味を覚え、まだ十分な知名度があるとは言い難い彼らの日本での足場を強固にしたことは間違いないだろう。今回のライヴは、あくまでサポートアクトとして、彼らのステージを見れたことの幸運を喜びつつ、この次を期待する。



メタル、パンク、ハードコアの全てを内包した新世代のバンド、待望のセカンドアルバム


PROTEST THE HERO/『FORTRESS』

PROTEST THE HERO

レーベル:VAGRANT
品番:XQCZ-1013
販売価格:¥1,995(tax in)
発売日:2008年1月23日発売

01. bloodmeat
02. The Dissentience
03. BoneMarrow
04. Sequoia Throne
05. Palms Read
06. Limb From Limb
07. Spoils
08. Wretch
09. Goodess Bound
10. Goodess Gagged


⇒PROTEST THE HERO Official GODDS

Posted by takahara at 2008-05-26 12:13