JoshDionBand@BitterEnd, NY 2007/09/13
パンクな格好をしたバースタッフのお姉さんはいい加減うんざりしてます。
青田買い、って言葉をよく聞きますよね?私にとってマンハッタンのロックバンド、JoshDionBandはまさにその言葉にぴったりなのです。まだ日本人のファンがいない間に、こっそり見つけてしまった、濃厚上質なワンランク上の彼らのライヴパフォーマンスを紹介しちゃいます!
TEXST&PHOTO:HARA-chan(JAM!)
13日、NY到着後荷物を置いてすぐに向かった先はブリーカー・ストリート。観光客が賑わうこの通りに、BitterEndという、マンハッタンでは有名なライヴハウスがあります。
(BitterEnd, NY CITY 入り口付近) (BitterEnd, NY CITY 楽屋)会うなりバンドのフロントマン、ヴォーカルでドラムのJoshが控え室に呼んでくれ、同じくヴォーカルのSarah、ベースのBrian、キーボードのPatに挨拶。彼らはそこらの若造ニューヨーカーと違って、とっても礼儀正しく、好青年です。「あ、Joshに会えたんだね?さっき呼んでおいてあげてよかった。」とギターのDan。みんな私のこと、絶対年下だと思ってるだろうな…。そこへ現れた謎のハーモニカマン。するとJoshは彼にハーモニカを習いはじめました。プレイまで10分くらいしかないのに…いかにステージで上手く魅せるか、プロ根性が垣間見えます。
でもなんでハーモニカ??
お客さんは木曜の夜11時だというのにビッシリ!どこのハコもスカスカな時間のはず。いまや彼らはBitterEndに欠かせないバンドなのです。彼らの音は、スモーキーな迫力あるドラムをエンドレスに繰り出しつつ、黒人を思わせる正統派の声量で歌うJoshを中心に、個々が素晴らしいテクニックを自由に披露できるスタイル。曲ごとにそれぞれがソロに近いプレイを惜しみなく出せるようになっているので、弾いている本人達も本当に楽しそう!基本はファンクのビートなので、もちろん観客も相当なノリ具合なわけで。でも、ノレる人は常連さん。今日初めてJDBを体験した、って人はそうはいかない。理由は簡単、硬直するんです、唖然とするんです、ド迫力と彼らの上手さに。観光客、つまりは彼らの曲を、彼ら自身を全く知らない人たちでも、釘付けにすることができるエンターテイナーなのですよ、本物のプロなのです、あー全く、彼らってば!!!
1時近くになっても客はほとんど引かず。パンクな格好をしたバースタッフのお姉さんはいい加減うんざりしてます。でもバンドは上機嫌、大人気ナンバー「TakeTheTime」の終盤でステージはDanとBrianのトランポリンと化してるし、お客さんも一緒に大合唱フィナーレ。いやー、楽しかった…ってあれ?前にプレイしていたバンドの人達がステージにあがって、あ、ハーモニカマンもいる!すると狭いステージで10人がジャムを始めちゃいました。ドラムを他のバンドに任せたJoshはハーモニカマンと一緒に、歌いつつ、ハーモニカ吹きつつ、狂ったようにはしゃいでます。観客も訳が分からず歓声をあげたり踊ったりで。そんなこんなで私はヘトヘト。宿泊先のハーレム135ストリートに着いたのは2時半。明日はフェスなのに、大丈夫なのかしら彼ら。
& 09/14@BrewFest, Piar17, NY
しまった。時間が無い。「明日は多分、夜9時から10時の間に始めると思うよ、スケジュールは9時からってなってるけどね。」と昨日Joshに言われたのを鵜呑みにし、夕方寝をしていたらすっかり遅くなってしまった…小走りで向かう先はイーストリバーのピア17で行われている、
地ビール祭り。
大きな波止場全部が会場なので、広いことこの上ないわけです。
彼らはトリをつとめるパフォーマーとしてこのイベントに参加しているのですが…やばい、会場から音が聞こえる。始まっちゃってる!!! あまりの人の多さにステージ前まで行くのがやっとです。酔っ払いとファンでごったがえしているステージ前でひたすらビデオをまわそうとする私。本当はノリたいのに、ちょっと健気。いつも正装でプレイするJoshは汗をかきながらも今日もジャケットを着ています…その中はなんとわれらが・・・
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って偶然じゃなく、昨日のうちに打ち合わせしておいたのです。彼はいつもステージ衣装を気にする人のようですが、快く着用を引き受けてくれました。(私が到着して2曲後、遂に彼はジャケットも脱いで、Tシャツでプレイをしてくれました。)
ものすごい数の聴衆を前にしても、さすがはJDB、全くいつもと変わらない、豪快なプレイを見せてくれます。むしろいつもよりド派手なソロパートで皆を虜にしているくらいです。相変わらずJoshは、どれだけ体力があるのか怖くなるくらい、延々ドラムを叩き続けているし、Danは弦が切れちゃうんじゃないかと思うくらいのギタープレイ、Sarahは綺麗な顔に似合わず、激しくタンバリンをシンバルに叩きつけています。ここでもやっぱり、「TakeTheTime」の大合唱。野外だし、人の数も半端じゃない(多分何千人という規模)し、気持ちいいことこの上ないです。
(収拾がつかず、みんなついていけなくなった図)大興奮の中、Joshがバンドの宣伝をしながらドラムソロ。その後は思ったとおり、メンバー全員が死ぬ気の迫力プレイ、DanもBrianも弾き終わったと同時にステージに倒れこむ始末。今日も素晴らしかった!!! が、やっぱり終らない。「もう一曲!」と一人が叫んだ途端、会場からは割れんばかりのアンコール。もちろん私も一緒になって「ワンモー!」と叫んでみたりする。すると主催者が「気持ちは分かりますが・・・」なんて勿体つけた説明をステージで始めました。皆気にせずアンコール。その後「もう一曲ききたいですか?」なんて、プロレスのMC並みにこなした主催者は、バンドのメンバーを呼びにステージ後方を向く。Joshが上ってきて、他のメンバーに「あがれよ」といわんばかりに手招き。きっと本気でアンコールの時間なんて設けてなかったんでしょうな。こうしてみんなの期待通り、アンコールは行われたのでした…
最後にJoshが話してくれたことを。彼自身は他のアーティストのドラマーとして来日の経験がありますがバンドとしては日本が未知の市場なのです。
「僕らの音楽をファンク、って定義付けしないで。ファンクなんてのは70年代の代物だよ、僕らは違う。僕らは2007年にいて、ロックンローラーなんだ。バンドがアメリカ、ヨーロッパだけじゃなく、日本でプレイできる日を楽しみにしていて。いいかい?お金ありきじゃない、世界中の人にJDBの音を聞いてもらいたい、ただそれだけなんだよ。」
そうそう、CDでは彼らの上手さが伝わるけど、どちらかというとスローテンポ。
ライヴじゃないとアゲな迫力は味わえないからね。
⇒バンドのHP http://www.joshdionband.com/
⇒60HMR(BRAND NAME)
